
参加者名=11名

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台風シーズンの塩見岳
台風15号の影響を心配しながらも、今の青空に期待して
いつもの駐車場を出発する。
恵那山トンネルを抜けると今にも雨が落ちてきそうな空模様。
その雲は、鳥倉林道に入っても重くのしかかっている。
急勾配の林道をあえぎながら登る車が、突然雲を突き破る。
標高1600メートル付近だ。
目の前に雲海が広がり、その奥に幾つもの山脈が浮かんでいる。
劇的な展開に皆感激、車をとめてしばし見とれる。
今回登山の、目的の半分は達成できたなと満足する。
登山口よりかなり手前で車止めとなっていて、林道を40分ほど歩く。
登山口から三伏峠までの登りは森林帯をひたすら登る。
時々崖崩れ個所を通過するときに視界が開け、気持ちを和ませてくれた。
峠で昼食をすませ、後半のコースに入る。
最初のピークはハイマツに覆われ高山に来たことを実感させてくれる。
その後も登り下りを繰り返し疲れがたまる。
そんな中で本谷山の登りは、唯一のお花畑となっていていて元気をもらった。
中でも、全面に咲いていたトリカブトは1度は見たいと思っていた憧れの花で、
今年逢えて良かった。
シラビソの樹林帯の中で塩見小屋の最終チェックインの3時になってしまう。
なかなか足が進まない、健脚組みに救われて無事小屋に入れた。
ヤレヤレ!
屋根裏部屋を切り取って地上に置いたような小屋が今宵の宿だ。
日の入りとともに闇の世界、原始時代の生活体験だ。
沈む太陽は、雨を土産においていった。
風が吹くたびに入口のドアが開いてしまう。
小屋の主人に修理を依頼するが忙しくて取り合ってもらえない。
仕方がないので手持ちのナイフで柱の鍵穴を広げる。
早過ぎる夜に時間を持て余していたので丁度よい暇つぶしになった。
4時起床、4時半朝食、5時過ぎに塩見岳山頂めざして出発。
雨の中でもトウヤクリンドウとホシガラスが迎えてくれた。
証拠の記念写真をとって早々に引き返す。 by−sk |